環世界

ただのメモです

比嘉理麻(2015) 「変わりゆく感覚」

比嘉理麻 2015 「変わりゆく感覚――沖縄における養豚の専業化と豚肉市場での売買を通じて」『文化人類学』79(4): 357-377 概要 沖縄の食肉市場における感覚を用いた商品選択について、売り手-買い手の振る舞いを通して記述する。その際、感覚の人類学の抽象性…

沼崎一郎(2019) 「諸文化の相対性から人類学の相対性へ」

沼崎一郎 2019 「諸文化の相対性から人類学の相対性へ――クリフォード・ギアツとデイヴィッド・シュナイダーに見る「新・文化相対主義」」『東北大学文学研究科研究年報』68: 226-192. 概要: パーソンズの弟子であったクリフォード・ギアツとデイヴィッド・…

【映画】『テルマエ・ロマエ』 (日本・2012年)

公衆浴場の設計士が古代ローマから現代日本に瞬間移動するという設定で大きな話題をさらったカルト漫画の映画化。割と原作に忠実な前半は面白かったけれども、ムダに人間ドラマやロマンスをねじ込んできた後半ははっきり言って見るに堪えなかった。 原作の魅…

【論文】鈴木涼太郎(2013) 「文化論的転回と日本における観光人類学」

鈴木涼太郎 2013 「文化論的転回と日本における観光人類学 ――観光/文化/人類学のはざまからの視点」『観光学評論』1(2): 159-172 目次 Ⅰ はじめに Ⅱ 文化論的転回と観光人類学 1. 日本における観光研究と観光人類学 2. 観光人類学の理論的背景 3. 観光研究…

【論文】Webb, M.(2019) "Seeking signs of transparency"

Webb, Martin 2019 Seeking signs of transparency: Audit, Materiality, and Monuments to Active Citizenship in New Delhi. Journal of Royal Anthropological Institute 25(4): 698-720. 要旨: ニューデリーでは、情報委員長(Chief Information Comissi…

【映画】『霊幻道士』(香港・1985年)

こんな世の中なのでなんとなくゾンビものを観てしまう。キョンシー・シリーズの一作目となる香港映画。キョンシーといっても若い人はご存じないかもしれないですが、私が子供の頃にはすごく流行っていて、みんな額にお札張って遊んだりしてたんですよね。 改…

原田実 『江戸しぐさの正体』

原田実(2014) 『江戸しぐさの正体 ――教育をむしばむ偽りの伝統』 星海社新書 私は「江戸しぐさ」ってネトウヨ絡みで最近知ったんですけど、 なんかいまは教科書にも載っているらしいですね。本書はその「しぐさ」が昭和になってからどのように作られ、いかに…

【論文】神田孝治(2013) 「文化/空間論的転回と観光学」

神田孝治(2013) 「文化/空間論的転回と観光学」『観光学評論』1(2): 145-157 アブスト 人文・社会科学における観光研究は、学際的な文化/空間論的転回の影響を受けるなかで、1990年代に入ってから盛んになった。そこで本稿では、文化/空間論的転回と呼ば…

高瀬正仁(2010) 『高木貞治』

高瀬正仁(2010) 『高木貞治 ――近代日本数学の父』 岩波書店(岩波新書1285) 高木貞治(1875-1960): ・類体論の創設者にして世界に通用する日本最初の数学者。岐阜に生まれて東京帝大に学んだのち、ゲッチンゲンでヒルベルトの薫陶を受ける。 ・岡潔より30年少…

【映画】『ファイトクラブ』(米国・1999)

思ったよりもイカれた映画であった。北村紗衣さんの『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』を読んでいたら、これだけは映画観てから出直してこい(大意)と書かれていたので、慌てて観たのであった。 Fight Club (字幕版) メディア: Prime Video お砂糖とスパイス…